今年2010年は、海外勢だけでなく国内ベンダーまでもが本格的なクラウドへの参入を相次いで表明した。このことは2010年を、日本国内でクラウドが立ち上がった年として記憶するうえで最も重要な要因になるだろう。保守的な国内ベンダーまでもがクラウドへ向かい始めたことで、一気にクラウド市場が立ち上がると見られるからだ。まずはこの1年のクラウドに関する動きを時系列で見ていこう。 マイクロソフトのWindows Azureが、ワールドワイドで正式に商用利用が開始されたのは2010年1月のことだ。これにより、Amazon、グーグル、マイクロソフト、セールスフォース・ドットコムら海外の主要なクラウドベンダーのサービスがすべて正式版として出揃った。そしてこの月、日本IBMは社長直轄でクラウド関連の事業やサービスをまとめる専門の統括組織を設立。クラウドを国内企業に提案する体制を整えた。また、NTTデータはクラウ