慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネス・スクール)は今年4月、エグゼクティブ向けに特化した「Executive MBA」を開設した。 プログラムは経営の根幹を理解し実践する上で必須のコア能力を習得する「コア科目」、経営者の能力と魅力の原点を突き詰めて自身のリーダーシップと経営哲学を確立する力を養う「経営者討論科目」、現実の市場で新たな機会を発見したり経営現場の課題をトップの視点で解決したりする力を身につける「フィールド科目」などから構成する。 今回は「コア科目」の中から太田康広教授が行った会計管理の授業を取り上げる。テーマは「東京電力 福島第1原発と賠償スキーム」。インフラ系企業に特有の財務諸表を読み解きながら、電力システム改革、事故の賠償責任などについて、幅広く考察する。 (取材・構成:小林佳代) 太田 康広(おおた・やすひろ)氏 1992年慶応義塾大学経済学部卒業、94年東京大