1月20日にリリースされるスガ シカオの6年ぶりのニューアルバム『THE LAST』。先日は作家・村上春樹が同作にライナーノーツを寄稿することが発表されるなど、大きな注目が集まっている。そんな中、リアルサウンドではこれまでスガ シカオの『THE LAST』における分析を続けてきた柴 那典氏による、アルバム全曲解説を掲載する。(編集部) 1.ふるえる手 アコースティック・ギターの弾き語りからアルバムは始まる。〈いつもふるえていた アル中の父さんの手〉という言葉がとても印象的だ。2002年に亡くなった、スガ シカオの実の父親のことを歌ったこの曲。デビュー前、彼の父親は病に倒れている。極貧生活の中、昼は父の会社を手伝い、夜は一人引きこもって作曲を続ける毎日を送っていたのだという。そんな日々のことを歌ったこのフレーズが、ドラマティックなストリングスに乗せて響く。〈”ぼくが決意をした日 “やれるだけ
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