ネット系の企業が、急速に成長するための資金を獲得するには、株式の上場が不可欠である。上場したら、市場からの高い期待に応えるために、果てなき成長を続けなければならない運命になる。 島国日本のベンチャー企業の多くは、なぜか国内市場だけを前提としていても何の違和感も抱かない。だが、米国においては、ベンチャー企業が国内市場だけに閉じこもることを前提とするならば、投資家にとって意味不明。当然のことながら、「海外展開」をいかに成功させるかが、果てなき成長を目指すネット系ベンチャーの企業戦略においても大きな柱の一つになる。 今回は、Yahoo!Inc.(以下「ヤフー」または「米ヤフー」)の年次報告書(Form 10-K)とヤフー株式会社(以下「ヤフージャパン」)の有価証券報告書を中心に、同社のビジネスモデルと海外展開について考察してみたい。 まずは現地企業との合弁で進出 よく考えてみると、人がどんなコン