2001年11月2日、いわゆるテロ対策特別措置法*1が公布された。この措置法により、自衛隊が現に戦闘行為を行っているアメリカ合衆国その他の外国軍隊に対して、国外で後方支援などをすることができるようになった。衆参両院における審議では、自衛隊の存在そのものに対して違憲性の疑いありとする立場から、反対の声が出たのは不思議ではない。 この立場は、日本国憲法が「世界で唯一の平和主義憲法である」ことを最大の根拠とする。このような見方は、かなり流布しているようだ。本当にこのような見方は、正しいのだろうか。 いまや世界に、190以上の国家が存在する。成典化憲法を有している国家は、180を超える。結論から先にいえば、これら180以上の成典化憲法中、平和主義といえる条項を包含している国の憲法は、148におよぶ。このことは、わが国の安全保障や国際貢献の方策を考える際に、日本国憲法の特異性をもちだすことはできない
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