米国「Esquire」誌のライターA.J. Jacobsは、配布/編集が自由なオンライン百科事典「Wikipedia」について記事を書こうと思い立ち、画期的なアプローチを取ることにした。Wikipediaに関する低俗で間違いだらけの記事草稿を同サイトに投稿する、それがJacobsの試みた手段だった。 Wikipediaでは、だれもが百科事典の記事を新たに執筆し、既存の項目を編集することが可能である。この取り組みは2001年から続けられており、現在では英語版だけで74万9000件におよぶ記事を掲載するに至っている。各記事はこれまで、執筆コミュニティの多くのメンバーによって、何度も何度も編集の手が加えられてきた(Wikipediaは英語版のほか、109の言語のバージョンが存在している)。 あらゆる記事を好きにいじってもよいわけだが、Wikipediaコミュニティは記事の精度に常に目を光らせてお