東京大学(東大)は8月2日、細胞が伝達している情報量をシャノンの情報理論の概念を用いて解析し、細胞の情報伝達が堅牢(ロバスト)であることを見出したと発表した。 同成果は、同大大学院 工学系研究科の宇田新介特任助教、黒田真也教授らによるもの。詳細は米国科学振興協会の雑誌「Science」に掲載された。 細胞が組織の一部としてうまく機能するためには、細胞外部の様々な環境変化に適応したり、細胞同士で協調する必要がある。そのためには、細胞自体が外部環境や他の細胞についての情報を持つ必要がある。細胞は、そのような情報を、主にシグナル伝達と呼ばれるタンパク質による生化学反応からなるネットワークを用いて伝達しているが、これまでのシグナル伝達の研究は、ネットワークを構成する生化学的な分子は何なのかをテーマとしたものが大半だった。 しかし、分子すべてが明らかになっても細胞がどのくらいの情報量をどのように伝達
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