本書の「目玉」は、以下の二つのパラドックスに単純にして明快な解答を与えていることである。 大学生たちの学力は年々下がっている 高校卒業生たちの学力は下がっていない ...中略... 答え:少子化が進んだから ...中略... 解説:高校卒業生が減っているのに、大学の定員は変わるどころかむしろ増えたから (この読後感は錯覚じゃないよね? - 書評 - 学力低下は錯覚である より抜粋) いやもう、まさにその通りで、中教審が盛んに使っている資料を見れば一目瞭然です。くわしくは参考文献[2]あたりをみてほしいのですが、 初等中等教育分科会だけじゃなくていろんな分科会で、何年にもわたって同じ資料を使っています。そのグラフを引用しておきます。 18歳人口は近年では平成3年をピークとして、平成20年(今年ですね)まで減少の一途です。今年以降は横ばいになります。それに比べて、大学進学数は微増ですね。その間