ここ1、2年で「ベーシック・インカム(B・I)」という言葉が急にあふれ出てきたように感じます。ベーシック・インカムの理念は、毎月最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で支給すること。実現可能性は(いまのところ)乏しいうえに、実際に導入している国も存在しません。ただし、思考実験としては面白い。 田中康夫氏が書いた「ベーシック・インカム」は東京集中を解消する(BLOGS)という記事を読みました。同氏は、ベーシック・インカム導入をマニフェストに盛り込んだ唯一の政党の党首です。一弱小政党発ではありますが、政党がB・Iについて語るようになってきたことに意義があります。 世帯単位でなく個人単位で、全ての国民一人ひとりに月額5万円、年間60万円の基礎所得を生涯に亘(わた)って支給するベーシック・インカム=B・I。 ポイントは、世帯単位でなく個人単位で支給するということ。支給額は月額5万