胸躍る新しい季節、前人未到の9年連続200本安打を放った稀代のヒットメーカーは何を思い、どこを目指して進むのか。 超極上ワインの如き「2010年型イチロー」を堪能するためのヒントは、オープニング・ゲームの“作品番号1番”に潜んでいた。 メジャー10年目。 今年、目指す境地について、開幕直後のイチローはこんなふうに話していた。 「それを実際に表現できるかどうかは別問題として、イメージしていることはあるんです。それは、数字を残すことありきで、現段階では意識が数字にはないということ。それが、これまでとは明らかに違うところです」 イチローがメジャーでこだわり続けるシーズン200安打という数字。その数字と、イチローは9年間、対峙し続けた。そして過去の選手をすべて超えたイチローは、数字から解放された自分がどんな雰囲気を身に纏うことができるのか……そこに期待している。 「新しい僕のスタートでもあるなとい
![<10年目の開幕レポート> イチロー 「ヴィンテージ'10の芳醇な味わい」(石田雄太)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1b70b18c44effd4fef791579f7f7996d6ee644e7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2Fb%2F-%2Fimg_fb8dddc7c0efd50c444a493d97e51a53659576.jpg)