落胆のなかで生まれた「NeXTSTEP」 昨年鬼籍に入られたSteve Jobs(スティーブ・ジョブズ)氏は、Appleの共同設立者であると同時に、同社を代表する"顔"でした。パーソナルコンピューター黎明期である1970年代から現代に至るまで、コンピューター業界には数多くの人々が携わってきましたが、移り変わりが激しい同業界で名を残すのは至難の業。そのなかでも社を代表する"顔"として長年君臨してきた同氏の凄さがわかるのではないでしょうか。その同氏ですら米Appleを離れていた時期があります。 1984年。AppleはMacintoshという画期的なコンピューターを生み出したもの、その需要予測や生産計画はずさんなものでした。役員たちから経営者としての資質を疑われ、対応を求められたJobs氏が招いたのは、当時ペプシコーラの事業担当社長だったJohn Sculley(ジョン・スカリー)氏。しかし、