携帯電話各社がかねてから本命視し,“黄金周波数帯”とも言われている700M/900MHz帯の割り当て議論が始まった。総帯域幅は40MHz×2程度しかなく,各社の争奪戦は必至の状況だ。だが総務省の周波数再編の計画案を読み解くと,“ウルトラC”的な解決案も現実味を帯びてくる。 700M/900MHz帯とは,地上デジタル放送への完全移行で空く700MHz帯と,第2世代携帯電話(2G)の終了に伴う周波数再編によって空く900MHz帯のこと。総務省はこの700M/900MHz帯を,FDD(周波数分割複信)システムの上下ペアを念頭に携帯電話などに割り当てる方針を示している(図1)。地デジへの完全移行の1年後で,周波数再編が完了する2012年7月から利用が可能になる。