JR西日本は6日、山陰線など在来線を走る車両10両で、「緊急列車停止(EB)装置」の警報音を運転士に伝えるスピーカーが紙で覆われていたと発表した。JR西では先月、自動列車停止装置(ATS)のスピーカーに粘着テープが張られていたことが発覚したばかり。JR西は、警報音をうるさく感じた運転士が音量を下げるために細工したとみているが、ATSの事案も含めて名乗り出た運転士はこれまでにだれもいないという。 EB装置は、居眠り運転を防ぐため一定時間、運転操作をしなければ運転席で「ブー」などと警報音が鳴り、さらに何もしなければ非常ブレーキがかかる事故防止装置。 JR西によると、島根県東出雲町の山陰線のトンネル内で先月31日、普通列車が走行中、EB装置が作動して緊急停止した。けが人はなかった。 この列車の運転士が「警報音に気づかなかった」と説明したため同社が調べたところ、運転席の左側に備え付けられている円形