ドルニエ(Dornier) Do Xはドイツのドルニエ社の製造した旅客輸送用飛行艇(旅客機)。飛行船による大西洋航路の旅客輸送に代わる、「空の豪華客船」として開発された当時世界最大の重航空機で、設計はツェッペリン飛行船も担当したクラウディウス・ドルニエ。 3機が製造され、うち2機はイタリアからの発注であった。機内にはダイニングルーム、寝室、喫煙ラウンジ、バー、高級カーペットを敷きつめた中央サロン等を備えていた。 当初は、シーメンス社がライセンス生産した525馬力を発揮するブリストル ジュピター空冷星型9気筒エンジンを装備していたが、出力不足が判明したうえに、後列の冷却不良[注 1]が発生したために後に水冷V型12気筒610馬力のカーチス製コンカラー(英語版)に換装された。 12基のエンジンは2基一組で流線型ナセルに収められ、各エンジンは補助翼で結ばれていたため機関士は飛行中でもエンジン関係
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