渋谷にて。ブライアン・デ・パルマ新作。フェイク・ドキュメンタリーの形式で描かれる、アメリカのイラク派兵問題。おもしろい手法だとおもった。粗い画像のビデオカメラや監視カメラ等、ふしぎなリアリティをかきたてる。興味ぶかく見れました。 最初は、スラヴォイ・ジジェクのいう「○○抜きの○○」について考えていた。これはどういう意味かというと、カフェイン抜きのコーヒーとか、アルコール抜きのビール、ダイエットコークといった嗜好品が増えてきていて、そこでは巧妙に現実が遮断されていると。その延長に「戦死者抜きの戦争」というものがでてきた。戦争はしたいけど、戦死者がでるのは精神的に耐えがたい。そこで、遠くからボタンひとつでポンと攻撃して、(自国の)戦死者のでない戦争をおこなうことが可能になる。今アメリカはそういうタイプの戦争をしていると、ジジェクは、あのひげのおっさんはいっています。 では、われわれは現実から逃