「小説が読めなければ、マンガを読めばいいじゃないッ!」 断頭台の露と消えそうな勢いで力強く叫ぶと、タカオさんは興奮気味にこちらを振り返りました。 「我々は、仕事が忙しいとか、紹介すべき本がないとか、愚痴と言い訳ばかり繰り返してないで、前向きに良作を探し出す努力とそれを読破する時間の確保を続けるべきではないのかね? そして、本来、選ぶべきジャンルやメディアにこだわる必要もないはずだ。面白ければ、マンガでも何でも、もっと全力で採り上げるべきなんだよ!」 そんな異常に高いテンションでセンセーショナルなこと言われても、「なんだってー」とか、絶対言いませんからね、私は。*1。それに、そもそも毎回課題図書をきちんと読んでおかないのは、私じゃなくてタカオさんの方なんですけど……。あまつさえ、直前に作品を変更したりしちゃうし。 「――というわけで、俺は考えた。マンガなら速攻で読み返しが可能だし、なにより紹