官邸HP「ベント」開始時間を書き換え 原発事故で、政府の原子力災害対策本部が、首相官邸ホームページ(HP)で公開する経過録で、3月12日実施の1号機の緊急措置「ベント」の開始時刻を、4時間余り早め、書き換えていたことが6日、分かった。 ベントは炉内圧力を下げるため、放射性物質を含む蒸気を周囲に排出する非常手段。当初、「午後2時半開始」と記入されていたが、3月27日に「午前10時17分」に変更された。経産省原子力安全・保安院の担当者は「当院は当初からベント操作着手を10時17分としており、官邸に指摘し、表記が変わった」と説明。ただ官邸HPが、その時刻に「操作着手」でなく「開始」となっている点は「官邸側に提起したい」と語るにとどめた。 保安院によると、同日午前9時すぎ、1つ目の排出弁を開け、同10時17分に2つ目の弁開放に着手。だが不具合で開けず、調整後、実際の蒸気排出確認は午後2時半だった。