ハラスメントや性暴力などの現場に居合わせた第三者が、加害者の行為を妨げる「アクティブ・バイスタンダー」が注目されている。とっさに行動するための知識や技術を広める団体の講座は2021年以降で計約30回を数え、参加者は延べ約350人に。見て見ぬふりで済まさないために必要なノウハウが徐々に広まっている。(奥野斐) アクティブ・バイスタンダー 救急現場に居合わせ、応急処置や心肺蘇生などの救助に携わる人を指す「バイスタンダー」が医療分野で知られ、ハラスメントや差別、性暴力などの場面でも使われるようになった。「行動する傍観者」とも訳される。差別の抑止力として注目され、米国の学校などでは講習を実施している例も少なくない。