3月6日、第43回日本アカデミー賞の授賞式が行われ、『新聞記者』が作品、主演男優、主演女優の3部門で最優秀賞を受賞。4部門で受賞した『キングダム』や、同じく3部門の『翔んで埼玉』もあったが、授賞式の主役は『新聞記者』となった。 この結果の第一印象は、サプライズであった。『新聞記者』が頂点に立つと思っていなかったからだが、冷静に考えれば順当な結果と言えるかもしれない。 同じような考えの人が多かったようで、最優秀作品賞発表の後は、SNSで「まさかと思ったが、これで日本アカデミー賞を見直した」という書き込みが多く見受けられた。日本アカデミー賞といえば、かつて「大手映画会社の持ち回りで賞を取らせているのでは?」「日本テレビが放映してるイベント」などという批判もあり、たしかに受賞結果を見ると、映画の質を基準に決められたとは思えない年もあったりして、映画ファンにはあまり信頼されていなかったのも事実であ