飲料大手の伊藤園(本社・東京)が4月末で動物実験を廃止したほか、化粧品の資生堂(同)も来年3月までに自社での動物実験をやめ、2013年3月までに外注も含めて全廃を目指すことがわかった。 企業イメージのほか、欧州で動物実験をした化粧品の販売が規制されるなど、動物愛護運動の強い欧米の市場をにらんだ判断。日本の大手企業が廃止を打ち出した例はないとみられ、他の企業にも影響を与えそうだ。 伊藤園によると、輸出先である米国の動物愛護団体と話し合い、米国の飲料大手2社も廃止したことなどから「事業のグローバル化に避けて通れない」と判断し、廃止に踏み切った。 緑茶に含まれるカテキンの有効性の検証などは主にラットで実験していたが、今後は人の細胞などの代替法を使う。ただ、日本の特定保健用食品の許可には動物実験が求められており、将来どうしても必要な時は外部に依頼するという。 資生堂は1980年代後半から化粧品自体