南米チリの大地震による津波で、塩釜市や石巻市などは2日、カキやワカメなど養殖業の被害状況を明らかにした。被害額は塩釜で約6億円、石巻で数百億円と試算したが、いずれの金額も速報値で今後、被害額は膨らむ可能性が強い。養殖業者の間では「壊滅的な被害」との認識が広がり、行政の支援を求める声が強まっている。 塩釜市がまとめた漁業被害額(速報値)は総額6億5060万円。内訳は、養殖用の棚、イカダなど施設が2億6530万円▽ノリ、カキ、コンブ、ワカメの生産物が3億8530万円と試算した。 地域別にみると、離島4島の浦戸地区のノリの被害が大きく、施設が全壊し1億7500万円の損害を被った。収穫・出荷の追い込みシーズンだったノリの被害が7500万円とはじき出した。 同市越ノ浦などで盛んなコンブやワカメの被害も深刻。施設が全壊したほか、収穫シーズン目前のコンブはすべて流失した。 県漁業協同組合は石巻市の被害総