(C) copyright Hisamichi Okamura, 1999, All rights reserved. 第1章 総 論 1.製造物責任の意味(第3条) 最初に、この法律の内容を簡単に紹介する。 一般に、製造物は、メーカーから卸売業者を経て小売店に卸され、それがエンドユーザーである消費者に販売されることになるが、この法律の内容は、例えば製造物に欠陥がありエンド・ユーザーが損害を被った場合、エンドユーザーが小売店などを飛び越えて、直接、メーカーに対し無過失責任を負わせ、損害賠償責任を追求できるというものである。 責任を追求できる者としては、エンド・ユーザーだけでなく、損害を受ければ第三者でも責任を追及できる。 以上のような意味が、この法律の第3条に記載されている。 2.制度趣旨(第1条) PL法が制定された趣旨は、第1条に「目的」として記載されているが、分かり易く説明すると、次