今夏、日本上陸を果たしたヒアリ。その上陸を約1年前から予言していた研究者がいる。国立環境研究所の生物・生態系環境研究センターの五箇公一室長だ。政府はヒアリが繁殖し、定着することを警戒、港などでの捕獲や駆除など水際対策に躍起だが、五箇室長はヒアリのような外来生物の侵入を防ぐにはもはや「鎖国しかない」と断言する。その真意とは。 初期対応は成功、警戒は継続 ヒアリがついに日本でも見つかりました。 「最初に見つかったのは神戸市ですね。中国から来たコンテナが、神戸港のコンテナヤードに一週間弱保管され、その後、荷物検査所で開けてみたら見慣れないアリがいた。調べたらヒアリということで大騒ぎになった。コンテナを最初に下ろしたコンテナ置き場も心配だというので調べたら、案の定そこにもヒアリが。これで騒ぎがさらに大きくなった」 「『神戸に出たなら他の場所でも』ということで、調べてみると、大阪、名古屋、横浜、東京