瓶に入った薬剤。仏北部リールにて(2012年1月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/PHILIPPE HUGUEN 【4月30日 AFP】抗生物質の乱用が薬剤耐性菌の増加につながっているとされる問題で、世界保健機関(World Health Organization、WHO)は29日、各国の対応状況をまとめた初の分析結果を公表し、国際社会の取り組みがあまりにも遅れていると警告した。 WHOによると、薬剤耐性菌問題をめぐってはアフリカ、北南米、東地中海、欧州、東南アジア、西太平洋の6つの事務局の管轄地域全てで「大きな空白」があることが明らかになったという。 細菌が薬剤耐性を獲得すると、これまで病気の治療に有効だった薬が効かなくなり、治癒可能なはずの疾患で患者が死亡する恐れが高まる。 WHOの福田敬二(Keiji Fukuda)事務局長補は声明で、薬剤耐性菌について「今日の感染症における唯一