国内外で報告が相次ぐミツバチの失跡や大量死の原因として指摘されるネオニコチノイド系農薬。欧州では今春、一部成分の使用禁止が決まった。一方、日本はダニや病気を含む「複合要因説」を取り、巣箱を避難させる被害防止策を指導するにとどまっている。それで十分なのだろうか。 ⇒【画像】巣箱にミツバチを追い込む 女王バチが入るとほぼ10分以内にすべて入る ミツバチは花粉を媒介し農業生産にとって重要な役割を担う。2000年代以降、群れが崩壊する異変が相次ぎ、神経毒のネオニコ系農薬の影響が疑われ、欧州連合(EU)は使用を一部制限するなど対策を取ってきた。今年2月には、欧州食品安全機関(EFSA)がミツバチの維持にとってリスクが高いとの評価を発表。これを受けて欧州委員会は4月27日、ネオニコ系農薬の成分3種(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム)の屋外使用の禁止を決めた。 目標とする今年末に発効すれ