2002年に神奈川県内で在日米軍の兵士から性暴力被害にあったオーストラリア人の女性が、性被害者の権利が守られていない問題に声を上げている。米兵による犯罪が続く背景には、米軍の特権を認めた日米地位協定の存在があると訴える。 女性は東京都に住むキャサリン・フィッシャーさん。今月開かれた国連の会合にビデオ参加して「被害者たちにとって当然の正義が果たされるようにしてほしい」と語り、国連による実態調査を求めた。協定改定を目指すと公言してきた石破茂首相にも直接会って実情や思いを伝えたいという。 被害者の現状を紹介 フィッシャーさんがビデオ参加したのは、スイス・ジュネーブで14日に開かれた国連女性差別撤廃委員会の非公式会合。日本では米兵による犯罪や事故が戦後から現在に至るまで多発しているとして「多くの犠牲者は恐怖、偏見、支援の欠如のために沈黙を保っている」と現状を訴えた。 地位協定は16条で米兵に日本の