5年前の反省はなぜ生かされなかったのか――。 「国内外のお客様からの信頼を裏切る行為であり、ものづくりを担う企業として根幹が問われる、由々しき事態であると重く受け止めております」 4月24日、重工大手IHIの盛田英夫副社長は苦渋の表情を浮かべながらそう陳謝した。100%子会社のIHI原動機が生産する船舶・陸上向けエンジンの燃料消費率のデータが長年にわたり改ざんされていたことが判明したためだ。 確認可能な2003年以降のデータによると、とくに数値の修正が多かった船舶用エンジンでは出荷台数4881台のうち、9割近くに相当する4215台の試運転記録の数値が書き換えられていた。同エンジンは公官庁船や漁船、曳船(タグボート)、内航船などに使われている。 「1980年代後半から」といった証言も 数値の改ざんが行われた現場は、IHI原動機の新潟内燃機工場(新潟市)と太田工場(群馬県太田市)の2カ所。会社
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