「根っからのうそつき体質」「自作自演」――。中学に入学後、いじめにあった埼玉県の男子生徒や家族を苦しめたのは、学校での無視や暴力にとどまらない、ネット上での中傷だった。子どもの命の危機を感じた母親は、加害者特定のため、法廷で闘うことを決めた。 「根っからのうそつき体質」「一生いじめられっ子」……。2017年10月、埼玉県川口市の市立中学校に通っていた当時3年の男子生徒は、ネットの掲示板に実名がさらされ誹謗(ひぼう)中傷を受けた。 母親によると、生徒は15年の中学入学直後から入部したサッカー部内で無視されたり殴られたりするようになった。母親は学校側に対応を求めていたが、有効な対策がないまま、16年秋から不登校に。自傷行為もあり、断続的に学校に行けない状況が続いたという。 実名をあげられるほどにネットでの中傷が激化したのは、こうした中で学校側が全校を対象に初めて開いた保護者会がきっかけだった。
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