東京都福生市など5市1町にまたがる米軍横田基地内に、発がん性の疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含む泡消火剤で汚染された水が、約140万リットル保管されていることが、政府関係者などへの取材で分かった。処分には高額な費用がかかるとみられるため、保管が長期化する可能性が高い。漏出すれば、周辺住民が水道水源として使う地下水の汚染につながるリスクをはらむ。(松島京太) 米軍横田基地とPFAS問題 2010〜23年の間、横田基地内では泡消火剤の漏出事故が計8回発生。12年に発見された事故では、高濃度のPFASが含まれた泡消火剤の原液約3000リットルが全て土壌に漏出した。米軍は「基地外への流出はない」としているが、都の18年度の調査では基地付近の監視井戸から指針値の27倍のPFASが検出されている。