「若い女性たちがすーっといなくなったんですね。 帰らないという判断をするだけで消えていくんです。恐ろしいことです。」 厳しい表情で語るのは、中貝宗治さん。 4月まで、人口約8万人の地方都市、兵庫県豊岡市の市長だった。 10代のときに進学や就職などで豊岡を出ていき、20代になって戻る割合、 「若者回復率」を調べたところ、女性が「消えていた」ことがわかった。 なぜ女性は戻らないのか。 「ジェンダーギャップが相当、足止めになっている。」 この答えに行きついた。 番組では4月に誕生したばかりの「ジェンダーギャップ対策室」に密着。 取材で耳にしたのは、たしかに「男社会」というにふさわしい言葉の数々だった。 「政策が男性だけで決められていくのを感じました。」 「町内会長は全員男性。」 「女の人が出てきたら、他になかったのかという空気。」 「女性はキャリアアップしたくないと思い込んでいた。」