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小説と 青空文庫に関するkobayasiyasumiのブックマーク (1)

  • 芥川龍之介 文芸的な、余りに文芸的な

    一 「話」らしい話のない小説 僕は「話」らしい話のない小説を最上のものとは思つてゐない。従つて「話」らしい話のない小説ばかり書けとも言はない。第一僕の小説も大抵は「話」を持つてゐる。デツサンのない画は成り立たない。それと丁度同じやうに小説は「話」の上に立つものである。(僕の「話」と云ふ意味は単に「物語」と云ふ意味ではない。)若(も)し厳密に云ふとすれば、全然「話」のない所には如何(いか)なる小説も成り立たないであらう。従つて僕は「話」のある小説にも勿論尊敬を表するものである。「ダフニとクロオと」の物語以来、あらゆる小説或は叙事詩が「話」の上に立つてゐる以上、誰か「話」のある小説に敬意を表せずにゐられるであらうか? 「マダム・ボヴアリイ」も「話」を持つてゐる。「戦争と平和」も「話」を持つてゐる。「赤と黒と」も「話」を持つてゐる。…… しかし或小説の価値を定めるものは決して「話」の長短ではない

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