書店には経済予測本があふれている。予測するエコノミストの実力はどれだけのものなのか。2013年度末を迎えるに当たり、「2013年」を表題にした経済予測本はどんな世界を予測していたのかを検証してみたい。 まずは、10年代初頭の状況を思い出してみると、日本の財政状況は相変わらず世界最悪の危機的状況にあった。10年にギリシャの財政危機が深刻化すると、日本も明日にでも財政破綻するのではないかと予測する本が乱発された。民主党政権下でIMF(国際通貨基金)の支援を受けるべきではないかという声まで出ていた。しかし、11年3月、東日本大震災という予測外の事態の発生により、それまでの予測本は過去のモノとなった。 その後、再び危機が煽られ始めたのは、米FRB(連邦準備制度理事会)が行ったQE2(量的金融緩和第2弾)終了の頃に当たる11年6月末頃だ。11年7月発行の『2012年、日本経済は大崩壊する』(朝倉慶/
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