ところ変わって、東京都目黒区自由が丘地区の都市再生計画が動き出した。目黒区は21年2月3日、令和3年度予算において「自由が丘の鉄道立体交差化」の調査・検討費用を計上した。自由が丘駅は東急電鉄東横線と大井町線が交差する駅だ。立体交差化にあたり地上駅の大井町線は地下化され、地平は広大な空間ができると思われる。 遺跡を整えたい。まちづくりを進めたい。しかし、どちらも「気持ち」だけでは進まない。利益を得る人は多いけれども、不利益となる立場もあるからだ。その中で、平城京と自由が丘の計画が動き出す背景にはきっかけがある。「踏切道改良促進法」だ。16年(平成28年)の改正で、国土交通大臣が改良すべき踏切を指定し、期限付きで改良計画の提出を求めた。 踏切改良計画を提出すると、自治体負担分の費用の半分は国が支援する。道路特定財源(ガソリン税・自動車重量税等)を活用した国庫補助だ。改良計画が決まらなかった場合