企業の基本的な会計ルールである企業会計原則には、「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない」と示されており、大原則として適正な期間損益計算が求められます。そのために理解しておきたいのが、発生主義と現金主義の違いです。 発生主義とは?企業会計原則では、収益と費用は発生した期間に計上することが要請されています。ただし、収益については、未実現のものは計上してはならないとされるため、費用については発生主義、収益については実現主義による会計処理を指示しています。 発生主義とは、損益計算の中心となるルールです。取引発生時点で収益や費用を認識するため、金銭のやり取りの有無に関係なく計上できます。 たとえば、減価償却とは、固定資産の取得価額を毎年規則的に費用に計上する会計処理のことです。固定資産の使用によって生じる価値の減少