新型コロナウイルスの感染拡大に伴う一時的な措置だった、タクシーによる飲食品配送の取り組みが10月から恒久化された。これは極めて大きな変化であり、場合によっては外食、ひいては小売りの光景が一変するインパクトを持っている。タクシーでデリバリーができるようになると何が変わるのだろうか。 恒久化で配送インフラの常識一変 これまで人を運ぶ事業者であるタクシーが、荷物だけを運ぶことは規制によって禁じられていた。タクシーは「旅客運送」と呼ばれ、宅配など荷物を運ぶ「貨物運送」とは別カテゴリーになっているが、これには相互参入を規制することで過当競争を防ぐ狙いがあった。 ところが新型コロナウイルスの感染拡大が状況を大きく変えた。 コロナ危機によって宅配ニーズが増え、宅配業界はむしろ需要が拡大したが、外出自粛などによってタクシー業界は致命的な打撃を受けた。現時点でも客足が回復しないことから、実質的に休業状態を続
![タクシーの飲食品デリバリーが配送業界を根底から変える訳](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/914821dc950145df3af258a1857a11ae8534abbc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fbusiness%2Farticles%2F2010%2F02%2Fl_rh_taxihaiso01.jpg)