宮武和多哉の「乗りもの」から読み解く: 乗り物全般ライターの宮武和多哉氏が、「鉄道」「路線バス」「フェリー」などさまざまな乗りもののトレンドを解説する。 1964(昭和39)年に東海道新幹線が開業してから昭和末期頃までの新幹線駅は、在来線の主要駅に併設されるケースがほとんどだった。新幹線単独で開設された駅も、連絡バスでアクセスする場合が多かった。 しかし、ここ20年間で開業した九州・北海道・北陸新幹線の駅では、これまでとはちょっと違う傾向が見られる。すぐ近くには数百台の駐車場が整備され、在来線や連絡バスより、マイカーや家族の送迎で駅に向かう乗客の姿が目立つ。 駅前に既存の市街地はなく、あってもレンタカーの事務所や交流施設など。他の地域から来た人からすると「何でこんな田園地帯のド真ん中に新幹線駅が?」と疑問を抱かれてしまう場合も多い。しかし、クルマ社会化が進んだ地方では、市街地化よりマイカー
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