久しぶりに訪れた熊本の中心市街地は、休日だったこともあるのだろうが、多くの人でにぎわい、震災の傷跡も癒えつつあるように見えた。ただ、街のシンボルである熊本城を見上げると、修復工事の囲いと巨大なクレーンがそびえたっていて、まだ復興は途上なんだな、ということが分かる。妻が熊本出身であるわが家も、この城の一口城主の認定書を持っているが、途上ながらも以前より修復が進んだ熊本城を見るのは何となくうれしい。 2019年秋、この街に新しい大規模複合施設がオープンした。「サクラマチクマモト」というこの施設は、延べ床面積16万平方メートル超、売場面積は2万8000平方メートル。大型商業施設としてはテナントが149店舗、加えてシネコン、音楽ホールを備え、バスターミナル、ホテル、オフィス、高層マンションも併設されている。地方都市としては屈指の規模となる再開発であり、もともとは「熊本交通センター」というバスターミ