すでに日本でも詳報されているが、やはり北京の「天安門テロ事件」に触れたい。 10月28日正午ごろ、北京の天安門前で車が歩道の上の40人の観光客らを跳ね飛ばしながら東から西へ暴走し、毛沢東肖像画の眼下にある金水橋の欄干に激突した。車は爆発音とともに炎上、車内の3人が死亡したほか、跳ね飛ばされた観光客2人も巻き添えで死亡した。1人は広東人、もう1人はフィリピン国籍の女性。けが人の38人の中には日本人も含まれていた。5人が手術を受け12人が集中治療室に入った。 国際社会の冷めた反応 この痛ましい事件について、中国当局は「ウイグル過激派によるテロ」と断定した。断定したのだが、国際社会では中国に対して「テロに遭った被害国」という同情もあまりなければ、「テロは許せん!」という怒りの声も起きていない。「本当にテロか?」「テロだとしても、中国共産党のウイグル圧政に原因がありそう?」といった、むしろウイグル