米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、政府が辺野古沿岸部への土砂投入を始めて14日で2年。埋め立て予定海域で軟弱地盤の存在が判明し工期は大幅に遅れるが、政府は普天間飛行場の危険性を取り除く「唯一の解決策」との姿勢を貫く。軟弱地盤の問題を明らかにした北上田毅さん(75)=那覇市=は「辺野古移設は不可能。辺野古に固執するほど普天間は固定化する」と指摘する。 「なんだ、これは」。北上田さんは2018年3月、情報公開請求や国会議員を通じて入手した防衛省の資料を見て衝撃を受けた。 資料は埋め立て海域の地盤の強度を調べた14、15年の報告書。強度を調べるための重りを置くだけで沈み込むほど地盤が軟らかいということを示していた。しかも、軟弱地盤は海面下約70メートルの深さまで続いていた。「絹ごし豆腐より軟らかい地盤に構造物を設置するようなものであり得ない」 なぜ、この資料に目を付