「ウルムチでデモが起きた7月5日、日没までの間だけで、約400人のウイグル人が殺されたという情報を得ています」 世界ウイグル会議の議長、ラビア・カーディル女史は沈痛な面持ちで語り出した。事件からおよそ10日後に、同会議が拠点を置く、米国ワシントンDCで話を聞いたときのことである。 一方、中国政府はこの騒乱での死者数を190人超と発表。しかも、その大半が「暴動」に巻き込まれた漢民族であったと主張している。 暗闇の中で、1万人のウイグル人が消えた? 日本のマスメディアの多くが、「中国当局の発表によると」との“ことわり”は入れつつも、この数字を半ば事実と認めたかのような報道をしてきた。筆者がそのことに触れた途端、カーディル議長はぐっと身を乗り出し、新たな戦慄の情報を語った。 ラビア・カーディル世界ウイグル会議議長。元は中国政府も表彰するほど成功した女性実業家ながら、1999年に反政府活動をしたと
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