昨秋の衆院選で公明党を抜いて第3党となり、参院選に向けて進撃を続けてきた日本維新の会に逆風が吹き始めている。維新のシンボル的存在の橋下徹前大阪市長を巡る「ヒトラー」騒動のブーメラン化もきっかけとなって、政党支持率の下落が目立ち始めたからだ。 衆院選での大躍進で維新の存在が政治的にクローズアップされ、各メディアも党幹部らの言動を大きく報道するようになった。それに伴い「同党の『独特な体質』にも国民の注目が集まり、不信感が芽生えた」(自民幹部)との見方が広がる。 とくに「民間人コメンテーター」としてメディアで大活躍する橋下氏の政治的発言内容を、「一般国民の多くが、維新の政治理念や政策と受け止めていることが、逆風の遠因」(同)との指摘もある。立憲民主党の菅直人元首相が、橋下氏に投げつけた「ヒトラー」発言への過剰ともみえる維新の反発と、それに対する国民の反応が、その典型例というわけだ。 メディアが面