研究をまとめたのは、早稲田大政治経済学術院の堀口健治名誉教授と同大社会科学総合学術院の弦間(げんま)正彦教授。医療費削減の方策を探る目的で、農村部と住宅街が混在する埼玉県本庄市で、農業者とそれ以外の人を比較することにした。 農業者に関しては今年二月、農協の協力で組合員約三千九百世帯に調査票を配布。それ以外は三月、JR本庄駅周辺の住宅街の千九百世帯に同じ調査票を配った。有効回答は計約八百四十世帯分(うち農業者約五百四十世帯)。 アンケートでは一九八九年以降に亡くなった家族がいる場合(1)死亡年齢(2)生前の仕事と就労年数(3)引退年齢-などを質問。その結果、専業に近い形で農業をしていた男性の平均死亡年齢は約八十二歳、女性は約八十四歳で、それ以外より男性は約八年、女性で約二年長かった。引退年齢は男性が約七十四歳、女性が約七十三歳。男女ともそれ以外の人より約十年遅く、約五十年間働いたことになる。
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