まず、Tinderでは、自分が登録したプロフィールを元に、アルゴリズムが相手を選び出してレコメンドされます。そして、自分と相手の双方がLIKEしてマッチすると、メッセージのやり取りができるようになります。ただし、プロフィールの属性でユーザー検索したり、誰からLIKEされたかを見たり、マッチする前にメッセージを送る機能は有料というわけ。なかなかよく考えられた、女衒システムです。 この、マッチした相手と短いメッセージを何度か繰り返すプロセスで、フェイクかどうかを高い確率で判別できるのが、実に興味深いのです。 これはまるで「フォークトカンプフテスト」。正確には「フォークト=カンプフ感情移入度検査法」と呼ばれるこの手法は、フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』と、それを原作とした映画『ブレードランナー』に登場するテスト。脱走したレプリカント(アンドロイド)を炙り出