私たちは日々何かを「信じて」暮らしていますが、なぜ「信ずる」のでしょうか。あるいはなぜ「信じ」たがるのでしょうか。マスメディア、統計、常識、安全、健康、科学・・・・さまざまなレベルの〈信ずる〉を、各界気鋭の研究者に語っていただきます。 稲葉振一郎 いなば・しんいちろう − 1963年東京生まれ。一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。岡山大学助教授、オーストラリア・モナシュ大学日本研究センター客員研究員等を経て、現在は明治学院大学社会学部助教授。専攻は社会倫理学。 著書に『ナウシカ解読 ユートピアの臨界』『リベラリズムの存在証明』『経済学という教養』など 最近「SFという態度」について考えている。 「SF」と言えば普通は大衆文芸(ならびに同様のテーマを扱う映画だのまんがだのなんだの)の一ジャンルと理解されているし、もちろんそれは間違いではない。しかしその