天皇、皇后両陛下は27日、東日本大震災の被災者を見舞うため、日帰りで宮城県を訪問された。津波で甚大な被害を受けた南三陸町を視察後、自衛隊ヘリを使って仙台市の避難所を訪問された。両陛下が東北地方の被災地に入られたのは初めて。 村井嘉浩知事らによると、両陛下は被害の大きさに驚いた様子で、ヘリの中から身を乗り出すようにされていた。陛下は漁業や農業を心配し、漁港を見ると「元に戻るのにどのくらいかかるんですか」などと質問されたという。 仙台市の避難所の体育館では、佐藤美紀子さん(64)が、津波を浴びても花を咲かせたという自宅跡地のスイセンを花束にし、「このスイセンのように頑張りますから」と言って皇后さまに手渡した。 皇后さまは平成7年の阪神・淡路大震災のお見舞いで、皇居で摘んだスイセンを焼け跡に手向けられたことがある。東松島市から自衛隊機で帰京する際には、自ら花束を持たれていた。 2011.04.2