「能力ある人材が足りない」。こう嘆くのは、東洋ビジネスエンジニアリングの千田峰雄社長だ。同社は自社のERP(統合基幹業務システム)ソフト「MCFrame」の売り上げが好調に推移したのを背景に、2008年3月期の第1四半期決算は売上高が前年同期比21.9%増の20億9600万円となった。 だが昨年から既存顧客向けの案件が増えてきており、新規顧客の開拓が遅れているという。「受注したくても、なかなか新規顧客に振り向けられない」という内情が、冒頭の悲鳴に似た声につながっている。 今回の四半期決算でも、他社のERP製品の取り扱いが減少しているという。人手不足がじわりと影響しているようだ。