Bill Van Auken 2012年12月20日 ゼロ・ダーク・サーティ 12月19日に一部の映画館で公開された、CIAのオサマ・ビン・ラディン狩りを記録したキャスリン・ビグローの新作映画、ゼロ・ダーク・サーティは広く絶賛され、今年最高の映画だという多数の賞とノミネーションを獲得している。これは恥ずべき作品であり、この歓迎は、映画そのものというより、マスコミとアメリカの大衆文化産業の状況について遥かに多くを物語っている。 感情的に非常に疲れる9/11の消防士達の無線交信や、ツイン・タワーの上層階からの助けを求める死に物狂いの叫び声による暗い画面とサウンドトラックによる導入部から、CIAの“ブラック・サイト”、両腕を縛られて天井からつり下げられ、顔を切られ、乱打された抑留者が、要求された情報を提供しそこねれば“痛めつけてやるぞ”と請け負うアメリカ人尋問官と対決する場面に変わる。 9/11