首都圏で見られるのは173年ぶりとなる金環日食が起こる5月21日、登校時間をずらしたり休校にしたりして、安全に観察できるよう配慮する学校が相次いでいる。 太陽がリング状に見えるハイライトは午前7時半前後で、登校時間帯と重なるためだ。観察中に交通事故に遭ったり、肉眼で太陽を見て目を痛めたりすることのないようにと、専門家や天体ファンなどでつくる「2012年金環日食日本委員会」では、「各学校で工夫してほしい」と呼びかけている。 埼玉県所沢市内にある小中学校全47校では当日、始業時間を1時間以上早めて日食観察会を行う。地元の光学機器メーカー「ビクセン」が、製造している日食観察用のめがね2350個を寄付したのがきっかけ。市内の全児童生徒の約1割分にあたるという。 小中学校の校長会では、「世紀の天文現象を子どもたちに安全に見せたい」という現場教師らの熱意を受けて、観察会の実施を決めた。同会の中正