「UML(統一モデリング言語)2.0のドキュメントをすべて読んだ人はいますか?」。9月14~15日に東京で開催されたモデリング・フォーラム2006の基調講演で、イバー・ヤコブソン氏は壇上からこう尋ねた。同氏はUMLのオリジナルの作成者の一人で、特にユースケースを考案したことで知られる。現在はシンガポールや韓国、中国、米国、スウェーデンなど7カ国に自らの会社「イバー・ヤコブソン・インターナショナル」を設立している。 上記の問いかけに、会場の一人が手を挙げた。「何と、世界の不思議だ」とヤコブソン氏は言い、会場の笑いを誘った。「(UMLの最新版である)UML2.0は素晴らしい内容だが、あまりにドキュメントが厚すぎて、軽く900ページを超える。これはツール・ベンダーによるツール・ペンダーのためのものだ。UMLの利用者のことを考慮していない」。 UMLをモデリングに使うべきかどうかに関しては、「確実