抗原と抗体の結びつき 免疫化学を活用した抗体技術は、ライフサイエンス研究の多くの分野において必要不可欠なツールとなっています。免疫化学の基本原理は「特異的な抗体が、特定の抗原と結合し、ユニークな組み合わせの抗原抗体複合体を形成する」ということです。この記事では、抗原抗体複合体の形成に関与する「抗原と抗体の相互作用」について解説します。 抗原上の1つの抗原部位と、抗体との相互作用の強度は、抗原に対する抗体の親和性として表されます。各抗原部位では弱い非共有結合的な力によって、抗体の「アーム」の可変領域が抗原の多数の部位と相互作用します。相互作用が大きいほど、親和性も高くなります。抗原抗体複合体の全体的な安定性または強度に関しては、親和性よりも結合活性の方が、情報価値が高いかもしれません。 親和性は①エピトープに対する抗体の親和性、②抗原と抗体両方の結合価、③相互作用する部位の立体配置という主に
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